「Wordで本をつくろう(ヨコ組編)」日本エディタースクール(2003年) 現代はITの時代である。ワープロソフトのWordを使った本づくりを考えてみよう。Wordならば、ほとんどのWindowsコンピュータにインストールされているはずである。そのWordで、以下のようにして作ったファイルは、そのまま打ち出して製本化することも可能である。近所の印刷会社で印刷製本してもらって、知り合いに手渡しで配本することができる。今や、リーズナブルな価格でMyBookの作成が可能な時代となっている。
本づくりは、本の大きさ(1ページの大きさ)を決めることから始まる。ここでは、1ページの中の本文を書き込む場所(基本版面)を決めることが最も大切である。以下では、A5版縦置き(横書き)を基準(私の場合)として話をすすめることにする。
なお、「Wordで本をつくろう(ヨコ組編)」P.235-6では、”基本仕様の設定とその例”として、B6判、A5判、B5判のそれぞれについて、標準的な基本版面の例とWordの余白の数値を一覧にして示している。
これを参考にすれば、フォントサイズ、1行文字数、1ページ行数を任意の数値に変更した場合に、上下左右の余白がどのように変化するかを簡単に把握することができる。また、以下のページ番号は、「Wordで本をつくろう(ヨコ組編)」日本エディタースクール(2003年)の関連ページ番号である。
判型と製本、P14
仕上りの大きさ(判型)、A5版(148mm×210mm)縦置き
製本の様式、仮製本(並製本)、カバー装
基本版面(本文を書き込む場所)、P14
文字方向、横書き、1段組
フォントサイズ(文字サイズ)、9pt(ポイント)
フォント(書体)、MS明朝(英数字用Times New Roman)
文字数・字送り(字間)、1行33字、字送り9pt(ベタ組)
行数・行送り(行間)、1ページ30行、行送り16pt(行間7pt)
基本版面の位置、上下の余白均等、左右の余白均等
参考、Wordの1pt=約0.352778mm、9pt=約3.2mm
余白を計算する、P17
基本版面(本文領域)を基準として、その他の要素(柱・ページ番号(ノンブル)・表・図版など)の配置を設定する。したがって、書籍の組方でもっとも基本となるのが、基本版面である。その基本版面のサイズは、Wordの場合、使用する用紙のサイズから余白部分を差し引いて設定する。
そこで、まず最初に行わなければならないのは、余白の設定である。
余白の設定(A5版縦置きの場合)
1行33字、1ページ30行とすると
左右の余白は、次のようにして計算できる
・基本版面の左右総ポイント数、9pt×33字=297pt
・総ポイント数をミリに換算297pt×0.352778mm=104.775066mm
・左右の余白(148mm-104.775066mm)/2=21.612467mm
≒21.6mm(小数点第2位以下切捨て)
上下の余白は次のように計算して求める
・基本版面の上下総ポイント数9pt×30行+行間7pt×30箇所=480pt
・総ポイント数をミリに換算480pt×0.352778mm=169.33344mm
・上下の余白(210mm-169.33344mm)/2=20.33328mm
≒20.3mm(小数点第2位以下切捨て)
具体的な設定方法は、次の手順でやるのが一番間違いが少ない。
1)用紙サイズを設定する、
P18 ファイルメニュー、ページ設定、用紙タブ
用紙サイズ、サイズを指定(幅148mm、高さ210mm)
設定対象、文書全体
2)文字方向と段数、P19
ファイルメニュー、ページ設定、文字数と行数タブ
文字方向、横書き、段数1
3)フォントサイズとフォント、P20
ファイルメニュー、ページ設定、文字数と行数タブ
フォントの設定ボタン、9pt(MS明朝、Times New Roman)
4)余白、P21
ファイルメニュー、ページ設定、余白タブ
印刷の向き、縦複数ページの印刷設定、
印刷の形式(見開きページを選択)
上下とも、20.3mm、内側・外側とも、21.6mm
とじしろの位置、設定不可
注(見開きページの選択):書籍の作成にあたっては、本を開いた状態、すなわち、左が偶数ページ、右が奇数ページとなった状態で種々の設定を考える。
5)文字数と行数
ファイルメニュー、ページ設定、文字数と行数タブ文字数と行数の指定で、
文字数と行数を指定する、ON
文字数33に設定して、字送り9ptとなるかどうか確認
行数30に指定して、行送り16ptとなるかどうか確認
もしも、原稿を編集製本をするということになれば、それなりの出版会社に依頼して、Wordから他ソフトに変換して編集してもらうことになる。その場合には、上記Wordの設定などまったく無視して、ベタ打ちでとにかく文章を打ち込んでいくだけの方がよい。体裁を整えようとして下手に空白などを入れると、編集作業のさまたげになることがあるからである。なお、この方法では、当然ながら制作費は少し高くなる。
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